文字サイズ
標準
拡大

history閲覧履歴

メニュー

父がデイサービスを拒否したら?嫌がる理由や対処・説得方法を紹介

父親にデイサービスの利用を勧めてみたものの拒否されてしまい、困っている方は多いのではないでしょうか。デイサービスは、家族の負担軽減だけではなく、父親の身体機能と心の健康向上にもつながるため、可能であれば利用したいサービスでもあります。しかし、デイサービスを拒否するという話は、父親を介護する多くの家庭でみられることです。父親がデイサービスを拒む理由や、もし拒まれたときにはどう対処すれば良いかについて解説します。

父親がデイサービスに行くのを拒む理由

デイサービスを拒否する理由

デイサービスへの通所を嫌がる男性は珍しくないため、父親が拒んだとしても、特別なことではありません。デイサービスを拒む理由として考えられるのは、主に次の4つです。

1まだ介護が必要でないと思っている

父親が「まだ介護は必要ない」と思っていたり、デイサービスに対してネガティブなイメージを持っていたりする場合があります。また、自分の状況を客観的に把握できない高齢者も少なくありません。特に認知症の場合、思考力や理解力などが低下するため、「介護が必要な状態」であることに気が付かない可能性もあるのです。

2新しい環境が不安

初めてデイサービスを利用する場合、新しい環境を不安に感じて、拒んでいるケースがあります。これまで家で過ごす時間が長く、ほぼ家族としか会話をしてこなかった高齢者にとっては、知らない人とのコミュニケーションは大変なことです。

また、女性の場合は地域の主婦同士や友人とおしゃべりするというコミュニケーションを日常的にしてきた方が多い傾向ですが、男性の場合は、仕事関係の人以外とは交流の機会が少ない場合があります。そのため、新しい環境の中で人と交流することにストレスを感じ、デイサービスを嫌がっている可能性が考えられるのです。

3デイサービスの利用者やスタッフと合わない

デイサービスでの人間関係があまり良くないという場合も珍しくありません。利用者やスタッフと相性が悪いと、デイサービスへ行きたくないと考えることも。また、父親と他の利用者の年齢が離れていたり、要介護度が違う人が多かったりする場合も、デイサービスを嫌がる原因のひとつです。父親は年齢相応の物忘れがある程度なのに、認知症の方が多いデイサービスであれば、話が合わずにストレスを感じるケースもあります。

4レクリエーションが好みでない

デイサービスに行くこと自体が嫌なのではなく、レクリエーションが好みに合わない場合も、デイサービスに行きたがらない理由のひとつ。手芸、折紙、塗り絵などの作業系が多いデイサービスもあれば、ストレッチや体操など運動系のメニューが中心のデイサービスもあり、レクリエーションの内容は様々です。父親が身体を動かして運動したいと思っているのに、手芸などの比較的女性向けのレクリエーションが多いとあまり楽しめないことから、拒否につながっている可能性があります。

父親がデイサービスに行きたがらない場合の対処法

デイサービスを拒まれた際の対処法

父親がデイサービスに行きたがらない場合の対処法は、主に次の4つです。

1行きたくない理由を理解する

なぜデイサービスを拒否するのか、行きたくない理由を理解することが大切。父親の気持ちを理解せずにデイサービスの話を進めようとしても、上手くいきません。

まずは、父親の話をよく聞きましょう。デイサービスのイメージが分からないという可能性もあるため、1日の流れや利用者層などについてパンフレットを見せながら、正しく伝えてみることもおすすめです。

2家族が同行する

デイサービスの雰囲気に慣れるまでは、家族が同行することで安心する場合もあります。急に普段と違う環境に置かれると、不安から早く家に帰りたいと思うようになるからです。また、最初のうちは午前中だけにするなど、短い時間のスケジュールを立ててもらうのもひとつの方法。父親が少しずつ新しい環境に慣れてから、滞在時間を増やすと効果的です。

3時間をおいて声掛けをする

父親がデイサービスに行きたがらない場合、まずはその思いを受け入れることが肝心。少し時間をおき、父親の気分が良いときなどを見計らって再度声掛けすると、すんなりと受け入れてくれる場合もあります。父親の気持ちを尊重することを忘れず、焦らずに話をしてみましょう。

4デイサービス以外の介護サービスも検討する

デイサービス以外の介護サービスを検討してみることも、ひとつの方法です。例えば、訪問介護は、ホームヘルパーが入浴や衣服の着脱、買物などの日常生活のサポートをしてくれます。基本的に訪問介護は要介護1~5の方が対象ですが、要支援の方も「介護予防訪問介護」という形で利用可能です。

デイサービスを利用するメリット

ここでは、デイサービスを利用するメリットについてまとめました。

身体機能や心の健康の向上につながる

デイサービスでは、機能訓練や多種多様なレクリエーションが提供されることが特徴。機能訓練とは、日常生活で必要な動作の改善や維持を目指すサービスです。看護師や理学療法士など指定された資格を持った専門員が、次のような内容を提供しています。

  • 歩行訓練
  • ラジオ体操
  • マッサージ
  • 嚥下体操
  • 関節可動域訓練
  • 歩行訓練
  • ラジオ体操
  • マッサージ
  • 嚥下体操
  • 関節可動域訓練

他にも、デイサービスでは自然に頭を使う活動を通して脳を刺激する「脳トレ」から、歌や楽器などを通して楽しめるプログラムなど幅広いレクリエーションを実施。スタッフや他の利用者と交流することで、孤独感が軽減されたり意欲が湧いたりするため、メンタル的な健康の向上にもつながります。

介護する家族の負担を減らすことができる

在宅介護を行う場合、日々の生活で体力的にも精神的にも疲れやすいため、介護する家族がゆっくり休息できる時間が必要です。父親がデイサービスに行っている間は自分の時間を確保できるため、気分転換したりすることでストレスが軽減されます。また、デイサービスでは入浴介助も行われているため、自宅で入浴が難しい場合でも安心。介護する家族の負担を減らせることが、デイサービスの大きなメリットです。

困ったときは専門家に相談を

専門家へ相談

介護についての悩みをひとりで抱え込むと、誰にも相談できないことから起こる「介護うつ」をはじめ、様々な問題につながってしまいます。問題を防ぐためには、専門家への相談が重要です。地域には、介護支援のためのサービスがあります。具体的には、以下のような相談先です。

  • お住まいの自治体
  • 地域包括支援センター

自治体では、要介護認定の申請事務を担っており、最も身近な相談窓口。介護保険制度の手続き以外にも、介護に関する悩みの相談に乗ってくれます。電話相談できる自治体もあるため、ホームページなどで確認しましょう。

また、「地域包括支援センター」(ちいきほうかつしえんせんたー)は、介護の総合的な窓口です。様々な専門家が在籍しており、高齢者が自宅で自分らしい生活ができるようサポート。全国の自治体に設置されているため、近隣の住民であれば気軽に相談できます。

まとめ

新しい環境に不安を感じていたり、レクリエーションが自分の好みに合わなかったりなど、父親がデイサービスを拒む理由は様々。まずは父親の気持ちを考えながら、行きたくない理由を理解することが大切です。拒否する理由が理解できれば、対処法も見えてきます。デイサービスは、父親の生活を豊かにすることにもつながるため、上手に利用してお互いにとってメリットがある介護生活を送ることが大切です。

ページトップへ
ページ
トップへ