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遠距離の母の介護はどうする?始まる前に準備すること

遠距離で暮らしている母に、突如介護が必要となった場合、どのように対処すべきでしょうか。何も準備をしていないと混乱を招くことになります。事前に母の生活スタイルを把握しておけば、介護も難なく進むのです。遠距離でも不安にならないよう、母の要介護前に知っておくべきことを解説していきます。

遠距離の母の介護で準備すべきこと

遠距離で一人暮らしの母に、いつ介護が必要になるかは分かりません。いざというときに困らないよう、事前に確認しておきたいことがあります。

コミュニケーションを取り、母の希望を聞いておく

せん妄のリスクが高い高齢者

母について、年とともに心配になってきたら、積極的に連絡を取るようにしましょう。元気なときにどのような暮らしをしているのかを知ることは、非常に大切です。

その上で、介護が必要になった際の一番の希望を聞いておくと、スムーズに進みます。

生活習慣を把握しておく

母が普段の買い物はどこに行くのか、よく顔を出す場所を知っておくことも必要。介護に役立つはずです。また、生活習慣やリズムなども把握しておきましょう。介護において、介護者目線で決めるのではなく、要介護者が幸せに暮らせることを第一に考えることが大切になるからです。

人間関係を把握し、見守り体制を整えておく

母が元気なうちに、人間関係を確認しておくことも忘れないように。遠距離で介護していると、いざというときに駆け付けられない可能性があります。母が日頃、どんな人とコミュニケーションを取っているのかを把握していれば、緊急時に助けを求めることもできるのです。特に頼れそうな方には、事前に挨拶を済ませておくと良いでしょう。

地域包括支援センター・民生委員を確認

「地域包括支援センター」及び「民生委員」を確認するなど、地域における支援制度を把握しておくことも重要です。なお、地域包括支援センターとは、市区町村に設置された介護・福祉の専門職が在籍する介護における窓口で、介護保険制度について相談可能。また民生委員は、厚生労働省から委嘱された地方公務員で、高齢者の見守りや生活支援などの相談に乗っています。

介護保険制度について事前に把握する

緊急で対応が必要なときのために、介護保険制度について事前に把握しておくことも大切。訪問介護、デイサービスなど、介護保険制度を利用した介護サービスにはいくつもの種類があります。どの介護サービスにするかは、周囲が勝手に決めるのではなく、母に直接確認して希望を聞いておくと良いでしょう。迷った場合は、地域包括支援センターまで相談してみるのがおすすめです。

居宅介護が不安であれば、施設介護も検討

母の介護が必要となった場合、一人暮らしが心配なら、施設介護も検討すべき。遠距離では、緊急時や必要な際に母の支援ができません。その点、施設ならば自宅にて一人暮らしをするよりずっと安心。母の希望や要介護度によって入所できる施設が異なるため、介護施設も事前に調べておくと良いでしょう。介護施設には、①「サービス付き高齢者向け住宅」、②「介護付き有料老人ホーム」、③「住宅型有料老人ホーム」などがあります。

1サービス付き高齢者向け住宅
施設介護

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、高齢者居住の安定を確保する目的でつくられた賃貸住宅。バリアフリー構造で、介護・医療と連携して支援するサービスを提供しています。

サ高住には、「介護型」と「一般型」と呼ばれる分類があります。これらは正式な分類ではなく、「介護型」と呼ばれるサ高住は、「特定施設入居者生活介護」の認定を受けている施設を指しています。要介護度が高くても入居可能で、常駐している専門知識を有するスタッフから介護サービスを受けることが可能です。

なお、サ高住では、入居一時金不要なのが特徴。入居一時金の支払いがないことで、施設が合わない場合に退去がしやすくなります。

2介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、各都道府県から介護保険制度の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている介護施設で、24時間介護スタッフが常駐しています。

自立可能な方から要介護度が高い方まで受け入れ可能。施設ごとの特徴が存在するため、母の希望を聞いて、実際に施設を見学して決めるのがおすすめ。入居者様はどんな方がいるのか、見学のときに質問すると、実際に生活するときのイメージが付きやすいです。

3住宅有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、生活支援サービスが付いた老人ホーム。介護を必要としない方から要介護の方まで、幅広く受け入れています。支援体制にも大きな違いがあり、施設ごとの人員配置に決まりがありません。そのため、介護付き有料老人ホームと同じように見守り体制の施設がある一方で、要介護度が重度になると、住み続けることが難しくなる場合もあります。

また、入居者様に楽しんでもらえるように、レクリエーションが充実しており、入居者様同士でコミュニケーションを取りながら、自活できるレベルを維持できることが最大のメリットです。

まとめ

母が遠距離で一人暮らしをしている場合、いざ介護が必要となったときのことを考えると不安になることも多いことでしょう。しかし、母の近くに引越したり、母を呼び寄せたりするのは現実的ではありません。いくら介護が必要とはいえ、互いの生活を尊重する必要性があるからです。そこで、母が要介護状態となったら、まずは介護保険制度を利用すると便利。介護サービスによって生活の支援が行われ、緊急時にも対応可能になります。

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