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父を呼び寄せて同居介護する際のポイント|介護施設の検討もしておこう

父親と離れた生活をしていると心配なことも増えてくるため、呼び寄せて「同居介護」を行う方が安心ではないかと考える方は多いのではないでしょうか。しかし、同居介護するうえで何に気を付けるべきなのか、介護で困った際はどこへ相談すべきか不明な点も存在。「父を呼び寄せて同居介護する際のポイント|介護施設の検討もしておこう」では、同居介護のコツ、介護における具体的な相談先について解説します。

同居介護を上手く行うポイント

父親との同居介護を行う際に気を付けるべきポイントについて、それぞれ解説。これらは介護場面において頻出する問題でもあるのです。

父親の心情を理解・尊重する

父親の心情を理解・尊重

同居介護を上手く行うために重要なのは、父親の心情を何より尊重すること。

父親は、体力が衰えて自分が介護されるという状況を恥じている可能性もあります。

そのような心情を理解せず、介護サービスの話を一方的に進めてしまうと、介護拒否されるという状況になりかねません。介護されることに抵抗が強く、受け入れてくれなくても焦らず、父親自らが介護の必要性を感じるまで見守ることが大切です。

生活スタイルの違いを理解する

長い間、父親と離れていると互いに生活習慣の違いが出てくるもの。例えば、食事にしても高齢になるほど濃い味を好むようになるため、あらためて食事の好みを確認する必要が出てきます。

また、起床時間、就寝時間、食事の時間など父親とは生活リズムが異なる可能性も考慮したい点。例えば、それまで仕事へ行く時間に合わせて朝7時に起きていたとしても、父親は朝6時には起床する習慣を持っているかもしれません。

そこで、父親の生活リズムに合わせて朝食の支度をしようとすると、ストレスがかかってしまう可能性も存在。生活習慣において合わせてほしいことを互いに整理しておくと、すれ違いが少なくて済みます。

自分だけで何とかしようとしない

同居する父親を介護するのは、かなり困難。介護している人にしか分からない葛藤、ストレスは多くなります。自分ひとりで頑張り過ぎず、困った際は「地域包括支援センター」、「ケアマネジャー」など専門家へ相談してみましょう。

地域包括支援センター

地域包括支援センターとは、高齢者の暮らしをサポートするための拠点です。主に自治体が設置していますが、自治体から委託された医療法人、民間企業などが運営する場合もあります。

地域包括支援センターには、ケアマネジャーを始め、保健師、社会福祉士など専門知識を持ったスタッフが在籍。介護サービス事業者、社会福祉協議会など外部機関とも連携と協力しながら、高齢者に必要な援助を行っています。

地域包括支援センターでは、高齢者についての幅広い困りごとに対応しているため、相談先としても最適です。

ケアマネジャー

ケアマネジャーは、要介護認定を受けた高齢者が適切な介護サービスを利用するためのケアプラン(介護サービス計画書)の作成、介護サービス事業者との調整を行う専門家です。

ケアマネジャーは、自治体の介護保険課、地域包括支援センターに在籍しています。要介護認定などの申請手続き代行、介護保険制度を利用しない配食サービス、訪問理美容などの情報提供も可能です。

デイサービスなどの介護サービスを活用

父親と会話する家族

同居介護は、家族にとって身体的・精神的に負担がかかります。そのため、「デイサービス」などを利用することで、負担の軽減が可能です。

デイサービスとは、通所による介護施設であり、日中に利用できます。デイサービスでは、家で自立した生活ができるように、身体機能の維持・向上を目的とした機能訓練、入浴・食事などの介護サービスが受けられます。

なお、デイサービスの対象は、要支援1~2、要介護1~5に認定されている高齢者です。様々なレクリエーションも行われているため、父親の趣味に合ったデイサービスを選択するのも良い方法。

また、父親にとっても、他のデイサービス利用者、スタッフとの交流によって、孤立感の解消にも繋がります。

同居介護に限界を感じたら施設介護の検討を

介護生活は長期間に及ぶことが多いため、同居介護に限界を感じたら、無理をせず施設介護を検討してみるのもひとつの方法です。なお、高齢者施設には以下の形式があります。

サービス付き高齢者向け住宅

「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)は、生活相談や安否確認などのサービスが受けられる高齢者向けの賃貸住宅。また、サ高住には、「介護型」と「一般型」と呼ばれる分類があります。

しかし正式な分類ではなく、介護型と呼ばれる施設は、「特定入居者生活介護」の認定を受けている施設。要介護度が高くても入居可能で、施設に常駐している専門知識を有するスタッフから介護サービスを受けることが可能。

それ以外の一般型と呼ばれるサ高住の場合、介護サービスが必要になったときは、外部の介護サービス事業者を利用可能です。生活の自由度も高いため「まだ介護は必要ないけれども、将来の備えに利用したい」という方におすすめです。

介護付き有料老人ホーム

「介護付き有料老人ホーム」は、24時間体制でスタッフが常駐する高齢者施設。洗濯・掃除などの身の回りの世話から、食事・入浴などの介護サービスを提供しています。主に民間企業が運営しているため、バリエーション豊富なことが特徴。入居条件、サービス内容などは施設によって異なります。

介護付き有料老人ホームは、高額というイメージを持っている方が多いかもしれませんが、入居一時金が不要だったり、月額費用を高く設定して入居金0円にするプランを用意したりしている施設もあるのです。

住宅型有料老人ホーム

「住宅型有料老人ホーム」は、要介護度の程度が低く、自立した生活が行える方向けの高齢者施設。入居要件を60歳以上としている施設が多いものの、一律に決められた条件はありません。

住宅型有料老人ホームでは、介護サービスは受けられないため、介護が必要になった場合は外部の介護サービス事業者を利用することになります。自立している方、介護度が低い方の割合が多いため、レクリエーションやイベントも盛んに行われています。

まとめ

父親との同居介護を上手く行うポイントは、父の心情を尊重し生活スタイルの違いを理解すること。介護で悩んだときは、地域包括支援センター、ケアマネジャーという存在が心強いはずです。

また、デイサービスなどの介護サービスを利用することも、介護の負担を減らし、お互いのメリットに繋がります。同居介護に限界を感じた場合、迷わず施設介護を検討しましょう。

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