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認知症の原因とは?認知症になりやすい生活習慣と予防方法を解説

認知症の原因は多種多様で、全く異なる疾患がその背後に潜んでいることがあります。認知症は主に「アルツハイマー型認知症」、「脳血管性認知症」、「レビー小体型認知症」、「前頭側頭型認知症」の4種類に分けられ、それぞれ明確な特徴と発症メカニズムを持っているのです。また、認知症の原因とされる疾患は、脳にどのような影響を与えているのでしょうか。本記事では、認知症の原因について詳しく紹介し、適切な対策も解説します。

認知症の原因

種類によって異なる原因

日常生活の活動量からの影響

認知症の原因は、大きく分けて「脳の変性疾患」に起因するものと「二次性認知症」に起因する2つのカテゴリに分類。脳の変性疾患は、脳組織自体の変性が主な原因であり、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症が含まれます。

アルツハイマー型認知症は、特定のタンパク質の蓄積、神経細胞の変性・死滅が進行するため、症状の改善は困難です。また、レビー小体型認知症も脳の変性疾患のひとつで、レビー小体と呼ばれる特殊なタンパク質の蓄積が特徴で、アルツハイマー型認知症と同様に根治は困難とされています。

それに対して、二次性認知症は脳血管障害、感染症、外傷、うつ病、腎機能障害などが原因で発症する認知症。これらは原因疾患の治療により、認知症の症状を改善することが期待できるのです。

認知症の主な原因

神経変性疾患

「神経変性疾患」は、脳と脊髄における神経細胞が傷付き、時間と共に神経細胞が失われる疾患であり、加齢によってこの神経変性疾患のリスクが増加します。認知症においても、神経変性疾患が大きく影響。神経変性疾患からなる認知症に対して、根治する治療法は存在しません。しかし、診断が早ければ早いほど、認知症の進行を緩やかにすることは可能。介護保険サービスによる生活支援、リハビリテーションを活用することで、日常生活の質を維持することができます。

内分泌・代謝疾患

もの忘れの症状

「内分泌・代謝疾患」とは、ホルモンを作る内分泌臓器の障害や、ホルモンが作用する対象臓器の障害によって、ホルモン分泌と作用が異常な状態になることです。この内分泌・代謝疾患には、「糖尿病」、「高血圧」、「高脂血症」、「肥満症」、「甲状腺疾患」などがあります。

内分泌・代謝疾患は、認知症の危険因子であることが多くの研究によって示唆。内分泌・代謝疾患は、認知症に繋がる脳血管障害を促進するだけでなく、アルツハイマー型認知症の要因のひとつともされているのです。

脳に直接ダメージが加わる疾患

「脳に直接ダメージが加わる疾患」とは、頭部に外力、衝撃が加わって脳の組織が損傷する疾患。代表的なものに、外傷性脳損傷や脳挫傷があります。これらの疾患は意識障害、記憶障害、運動障害などの神経学的な症状を引き起こすことも。また、脳にダメージが加わることで認知症を発症し、日常生活に支障が出る状態になることがあります。

認知症になりやすい生活習慣

認知症につながる主な生活習慣病

生活習慣病が認知症を引き起こす

認知症につながる、主な生活習慣病とは、以下の通りです。

生活習慣病は防ぐことが可能であり、予防に努めることは、将来の認知症における発症リスクを下げることになります。

高血圧

高血圧とは、血管内の圧力が正常よりも高くなっている状態。長期間にわたって高血圧が続くと、血管の壁に負担がかかり、血管自体が損傷を受ける可能性が上がります。この損傷が脳内の血管で起こると、脳の神経細胞へ酸素の供給が妨げられ、結果として脳梗塞、脳出血が発生してしまうのです。

糖尿病

糖尿病は血液中の血糖値が上昇し、高血糖状態が続く疾患。高血糖の状態は、全身の血管の血流を悪化させる可能性があり、特に脳内の小さな血管が詰まりやすくなるため、脳内の血液供給が妨げられることがあります。

また、高血糖によって血管が損傷し、脳内の血流が不十分になると、脳の神経細胞に酸素や栄養が適切に供給されず、その結果、認知機能の低下、認知症の発症リスクが高まるとされているのです。

脂質異常症

脂質異常症は、血液中の脂質の異常な増加、バランスの乱れを指します。特に、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の上昇と善玉コレステロール(HDLコレステロール)の低下が見られるのです。

また、脂質異常症は、血管内壁にコレステロールと脂質を蓄積させ、動脈硬化を発症させる可能性が存在。この動脈硬化が進行すると脳の血管も硬化し、血液の流れが悪くなる可能性があります。脳の血液循環が悪くなると、脳の神経細胞に十分な酸素と栄養が届かず、認知症の発症リスクが高まるのです。

喫煙

「喫煙」は、身体に酸化ストレスを引き起こすことが知られています。体内の酸化ストレスが増加すると、細胞や組織が酸化による損傷を受ける可能性が増大。特に、脳の神経細胞は酸化ストレスに対して敏感であり、損傷を受けやすいのです。また、喫煙はインスリン抵抗性を高めるとされています。インスリンは血糖を調節する重要なホルモンであり、インスリン抵抗性は、糖尿病や代謝異常に繋がるのです。

喫煙によってインスリン抵抗性が高まると、血糖の正常な調節が妨げられ、糖尿病や脂質異常症を引き起こします。さらに、これらの症状が進行すると、脳の血管にも影響を及ぼし、血液の流れが悪化して、認知症を発症させるのです。

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