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ショートステイとは?期間や費用、利用方法を解説

在宅で介護していると、介護者が体調不良になったり、ストレスが溜まったりすることがあります。また、冠婚葬祭、出張、旅行などで家を空ける際に、高齢者を1人だけ家に置いていくことはできません。このような際に利用できるのがショートステイです。ショートステイの特徴をはじめ、サービス内容や利用する方法、費用相場、短期入所の違いなどを詳しく解説します。

ショートステイって何?

ショートステイ

ショートステイとは、介護が必要な状態の人が短期間介護施設に宿泊できるサービスです。

在宅で介護されている高齢者が可能な限り、自宅で生活を維持できるように、療養生活の質を向上させたり、介護する家族の介護負担を軽減したりすることを目的に実施されます。

ショートステイの滞在は最短1日からとなっており、連続利用の場合は30日間までと期間が設定されています。なお、要介護度によって滞在可能な日数が異なる点が特徴です。

要介護度による滞在可能な日数
要介護度 滞在可能な日数
要支援1 6日
要支援2 11日
要介護1 17日
要介護2 20日
要介護3 28日
要介護4~5 30日

滞在可能な日数を超えて利用したい場合には、全額実費で支払うことで滞在できます。また、ショートステイの提供施設は、介護保険制度の適用可能な施設と適用外の施設など、以下の3種類です。

短期入所生活介護を提供している施設

一部の有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、ショートステイ専門の施設は、「短期入所生活介護」を提供しています。短期入所生活介護では、食事、入浴、排泄などの日常生活上の介護や世話、機能訓練を受けることが可能です。

また、要支援や要介護認定を受けている方が対象となっており、介護保険制度を利用することができます。ただし、滞在可能な日数は、介護度によって異なるため、施設を利用する際には注意が必要です。

短期入所療養介護を提供している施設

介護老人保健施設、介護療養型医療施設、病院では、「短期入所療養介護」を提供しています。これらの施設でのショートステイは、医療型ショートステイとも呼ばれ、日常生活上の介護や世話に加えて、医師、看護師による医療的な管理を受けることが可能です。

また、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門スタッフによる機能訓練を受けられることも、短期入所療養介護を提供している施設の特徴として挙げられます。

介護保険制度適用外のショートステイ施設

一部の有料老人ホームでは、介護保険認定を受けていなくてもショートステイが可能です。施設によって利用条件は異なりますが、制度適用外の施設では、利用者の目的に合ったサービス利用期間を選択することができます。ただし、利用料金は全額実費となるため、利用料は高額になる可能性があります。

ショートステイの利用方法

介護保険制度を適用可能かどうかで、ショートステイの利用方法は異なります。

介護保険制度を利用する方法

一部の有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、ショートステイ専門の施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、病院などでは、介護保険制度を利用することが可能です。

要支援の方は、居住する地域を管轄する「地域包括支援センター」へ相談し、介護予防ケアプラン(介護サービス計画書)にショートステイのプランを入れてもらうようにします。また、要介護の方は、担当のケアマネジャーに相談し、ケアプランにショートステイを組み込むことで介護保険制度の利用が可能です。

介護保険制度を利用しない方法

介護保険制度を利用しないでショートステイを利用できる有料老人ホームがあります。利用可能な有料老人ホームに直接、問合せをすることで利用可能です。

ショートステイでの1日

ショートステイでの1日は、利用する施設によって異なりますが、起床してから食事や運動、レクリエーションなどをし、他の利用者とのコミュニケーションを取ることが主な流れです。

ここでは、ショートステイで過ごす1泊2日の流れについて、一例をご紹介しましょう。

ショートステイで過ごす
1泊2日の流れ
1日目
9:00 自宅まで職員が送迎
9:30 施設に到着、リハビリ体操など
10:00 入浴
12:00 昼食、口腔ケア
13:00 レクリエーション
15:00 おやつ、自由時間
18:00 夕食、口腔ケア
21:00 就寝
2日目
6:00 起床、着替え、洗顔など
7:00 朝食、口腔ケア
9:30 リハビリ体操
10:00 お茶
12:00 昼食、口腔ケア
13:00 レクリエーション
16:00 自宅まで職員が送迎

短期入所療養介護では、医師や看護師による医療的ケアや、個別リハビリの時間が追加されます。1日の流れは施設によって変わるため、レクリエーションを積極的にしたい、個別リハビリをしっかり行ってほしい、食事はおいしいご飯が食べたいなど、利用者の希望に合った施設を探すのがおすすめです。

ショートステイ先の施設で受けられるサービス内容については、利用する施設や担当のケアマネジャー、地域包括支援センターのスタッフに確認しましょう。

ショートステイの相場費用

ショートステイの相場費用は、1泊2日の利用で4,000~10,000円程度です。介護保険制度を利用する場合には、介護度、施設のタイプ(併設型、単独型)、部屋のタイプ(多床室、個室、ユニット型個室、ユニット型個室的多床室)によって価格が異なります。また、介護保険を利用しない場合は施設によって異なりますが、10,000~20,000円程度が相場です。基本料金は、介護保険制度が適用された場合には、自己負担額は費用の原則1割(所得が多い人は2~3割)となります。

ショートステイの基本料金

ショートステイの基本料金は、短期入所生活介護よりも短期入所療養介護の方が医学的管理をする分、料金は高く設定されています。以下は厚生労働省による「介護報酬の算定構造、介護サービス」を参考に1日あたりの自己負担料金をまとめました。

短期入所生活介護、併設型施設の場合
(1日あたりの自己負担料金)
個室 多床室 ユニット型個室/
ユニット型個室的
多床室
要介護1 596円 696円
要介護2 665円 764円
要介護3 737円 838円
要介護4 806円 908円
要介護5 874円 976円
短期入所療養介護、併設型
(介護老人保健施設)施設の場合
個室 多床室 ユニット型個室/
ユニット型個室的
多床室

介護1
752円 827円 833円

介護2
799円 876円 879円

介護3
861円 939円 943円

介護4
914円 991円 997円

介護5
966円 1,045
1,049

施設のタイプ

ショートステイをする施設には、併設型施設と単独型施設があります。併設型施設とは、介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどの施設に併設されており、他の利用者と同じ部屋に滞在することも。単独型施設とは、ショートステイだけをする施設のことです。

部屋のタイプ

部屋のタイプは、多床室、個室、ユニット型個室、ユニット型個室的多床室の4つがあります。多床室は医療的施設に多く、1部屋に4床以下の相部屋であり、個室は1人部屋で洗面台とトイレは部屋内にあることがほとんどです。

ユニット型個室の場合、居室全体は個室ですが、10人をひとつのユニットとしてサービス提供しており、台所、食堂、浴室は共用となります。これに対し、ユニット型個室的多床室は、ユニット型個室と設備は同様ですが、以前は大部屋だった物を簡易的に壁で区切って、個室のように使用する居室のことです。

短期入所とショートステイの違い

短期入所とショートステイでは、対象者が異なります。短期入所とは、障害のある方に障害者支援施設や児童福祉施設などに 短期間入所してもらうことです。施設では、入浴、排泄、食事、着替えなどの介助、見守りやその他必要な支援を受けられます。どちらを利用できるかは、状況によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

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