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在宅介護で大変なことランキングTOP10|限界を感じる家族の負担を減らすには

在宅介護で大変なことランキングには、介助による身体的なこと以外に、精神面・時間面など、様々な要因が挙げられます。急な病気・怪我によって介護が必要になるケースも多く、戸惑ってしまう方は少なくありません。在宅介護による不安を軽減するには、適切な準備と対処法を知っておくことが重要です。自分がどんな介護をする必要があり、何が大変かをあらかじめ理解しておくと、いざ介護が必要になった際のストレスを軽減できます。

在宅介護で大変なことランキング

在宅介護で大変なことは様々です。生じやすい問題や苦痛に感じる内容をランキング形式で理解しておくと、適切な準備や解決策が理解できます。

1位 相手とのコミュニケーション

介護で苦労する女性

在宅介護で最も大変なのは、相手とのコミュニケーションです。介護が必要になると、認知症や言語障害になどによって、うまくコミュニケーションを取るのが困難になることがあります。

特に、認知症を発症している人の介護は意思疎通が取れず、大きなストレスの原因になりかねません。意思疎通ができないだけでなく、物忘れから何度も同じ話をされたり、ときには暴言を受けたりするケースも多く見られます。

在宅介護のコミュニケーションは、介護をする側と受ける側の認識を合わせておくことが大切。やってほしいことや避けてほしいことを話し合って明確にしておくと、コミュニケーションにおけるストレスを軽減できます。

2位 排泄の介助

排泄の介助は、在宅介護の中でも大変な労力がかかります。オムツ交換や排泄物の処理など、慣れない介助が必要になるためです。例えば、トイレに自力で行けない場合、排泄にオムツを使用します。排泄時の介助で行うオムツ交換は覚える手順が多く、汚物処理やにおいに抵抗を感じる方も少なくありません。また、介助に慣れていないと、相手にも不快な思いをさせてしまいます。

また、オムツ交換以外にも、認知機能が低下した方はトイレ以外で排泄してしまうことも珍しくありません。ベッド上やリビングなど、トイレ以外での排泄物の処理や清掃も大きな負担です。排泄介助の負担を軽減するには、介護用品の利用や、定期的にトイレに行くように声がけするなどの工夫をしましょう。

3位 精神面

在宅介護では、精神面の負担が大きいことも特徴です。24時間体制での介助や見守りが必要になるため、精神的な負担が生じます。介護のために1日中気が休まらないことで、身体的なストレスよりも精神的な負担を感じる方は少なくありません。介護に関する悩みを共有できる相手がいないと、ひとりで抱え込んでしまい、介護うつを引き起こす可能性もあります。

精神的な負担を軽減するためには、介護サービスや公的制度をうまく利用して、気分転換できる時間を確保することが大切です。

4位 時間面

時間面の負担も、在宅介護において重大な問題のひとつ。在宅介護では、介護を受ける人に生活リズムを合わせ、24時間体制で状態を気にかける必要があります。特に、仕事や育児と両立しなければならない方にとって、在宅での介護はかなりの負担。

また、自分以外に他の家族の協力が得られない場合、時間をなかなか確保できません。プライベートな時間を持てないだけでなく、家事や仕事など普段の生活が立ち行かないほど忙しくなることもあります。在宅介護では家族の協力や、介護サービスの活用によって、自身の生活と両立を図ることが重要です。

5位 食事の介助

要介護度が重くなるにつれて、食事の介助は在宅介護の中でも大きな負担となります。介護が必要な方は、嚥下機能(えんげきのう:食べ物を飲み込む機能)が低下し、食べ物をうまく飲み込めません。そのため、嚥下機能に合わせて食べ物を小さく切る、ミキサーにかけるなどの処理が必要です。

食事の介助を負担に感じたときは、既製品やレトルトの介護食を使うと、飲み込みやすく、栄養バランスの取れた食事を簡単に用意できます。日常的な介護負担を軽減するために、様々な商品やサービスの活用を検討しましょう。

6位 入浴の介助

入浴の介助は、在宅介護の中で、最も体力を必要とします。滑りやすい浴室での移動や洗体、浴槽へのまたぎ動作などが必要になるためです。数十kgもの体重を支える作業は容易ではなく、転倒するリスクもあります。

また、転倒のリスクに加え、入浴は介護を受ける人が羞恥心を感じてしまうケースも多く、介護をする人も含め精神的に気を遣うものです。体力的な負担以外に、様々なリスクや精神的負担があるため、多くの人が入浴介助に負担を感じています。入浴介助が大変なときは、訪問入浴サービスなどを利用して、対策を講じましょう。

7位 経済面

在宅介護を行う上で、経済面の負担は懸念点のひとつ。在宅介護では、介護サービスを利用することも少なくありません。介護サービスは介護保険の利用によって自己負担額を抑えられますが、多くのサービスを利用すれば、その分負担額は増大します。さらに介護サービス以外に、在宅介護では住宅改修や福祉用具の導入にかかる費用も考慮する必要があるでしょう。

また、オムツのような消耗品は、全額自己負担となるケースが多いです。介護保険の活用に加えて、各自治体で実施されている補助金を活用し、少しでも経済面での負担を軽減する工夫が大切だと言えます。

8位 徘徊

認知症の方を在宅で介護をしている人にとって、周囲を徘徊してしまうことは大きな介護負担です。徘徊は認知症によくある症状で、ひとりで家を出てうろうろと歩き回ること。夜間の徘徊によって、交通事故などの様々なトラブルに巻き込まれてしまうケースは少なくありません。

徘徊が1度見られると、いついなくなるか分からず常に気になってしまうため、精神的に大きな負担となります。介護をする人がひとりで24時間見守るのは難しいため、地域の見守りや介護サービスを利用して対応することがおすすめです。

9位 身だしなみのケア

身だしなみを整えなければならないことも、在宅介護では負担になります。高齢になったり、認知症が進行したりすると、身だしなみを全く気にしなくなる方が多いです。服装や髪の毛の乱れなど、不衛生な状態になっても気に留めなくなり、介護をする人が手を焼いてしまうことも。身だしなみをきちんとしなければ、衛生上の問題だけでなく、外出などに対して消極的になってしまいます。

自宅にこもりがちになると身だしなみに関心がなくなってしまうため、デイサービスや訪問サービスなどを利用して、交流の機会を設けることが重要です。

10位 特にない

在宅介護で大変なことは特にないと答える人も、ごく少数ですが見られます。ただし、特にないと答える人は、介護を受ける人の自立度が高く、多くの介助を行う必要がないケースがほとんど。そのようなケースでも、いつ要介護度が重くなるかは分かりません。将来を見据えて、介護負担の少ないうちからの対策と準備が大切です。

在宅介護で限界を迎える前にできること

在宅介護では、肉体的・精神的負担が大きな問題になります。介護をする人の健康は、在宅介護の要となるため、自分の生活が破綻しないための対策が重要です。

ケアマネジャーに相談する

在宅介護で限界を迎える前に、ケアマネジャーに相談してみましょう。ケアマネジャーに相談することで、在宅介護の負担を軽減できる可能性があります。例えば、入浴介助に困っているケースでは、ケアマネジャーの仲介により、訪問入浴介助のサービスが追加可能です。入浴介助を介護士に任せられるため、自分の負担を軽減できます。

在宅介護における介護プランは、介護を受ける人だけでなく、介護をする家族を考慮したプランが必要です。在宅介護をストレスなく継続するためには、ケアマネジャーに相談するのがおすすめと言えます。

介護サービスを利用する

介護サービスの利用は、在宅介護の負担軽減におすすめの対処法です。在宅介護では、介護をする家族の適度な休息も重要。特に、家族が負担に感じている介助を行ってくれるサービスの利用は、負担軽減に効果的です。

例えば、デイサービスでは入浴介助や食事介助も行ってくれます。デイサービスに行っている間、介護をする人は休憩時間を確保できるのです。

介護サービスは、デイサービスのように施設へ通う支援だけでなく、自宅に訪問して介護を行ってくれるサービスもあります。在宅介護の負担を軽減できるよう、上手に活用することが重要です。

施設の入居も検討する

在宅介護に限界を感じた場合は、施設への入居も検討しましょう。病気や認知症が進行すると、自宅で介護を続けるのが困難になります。入居できる施設の種類は、以下の通りです。

  1. 有料老人ホーム
  2. サービス付き高齢者向け住宅
  3. 特別養護老人ホーム
  4. 介護老人保健施設

施設ごとに特徴があるため、入居される方の性格や状態に合う場所を選ぶことが重要。施設選びの際も、ケアマネジャーなどの専門家に相談することがおすすめです。

まとめ

在宅介護で大変なことランキングには、身体介助に関することや、精神面の問題が挙げられていました。介護をする人の負担は、介護サービスの利用や公的制度の活用によって軽減できるケースが多いです。また、ケアマネジャーなどの専門家に相談すると、解決方法を提案してもらえます。在宅介護で生じうる問題を知り、あらかじめ準備しておくことで、介護のストレスは軽減可能です。

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