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シニアお役立ちコラムシニアお役立ちコラム保険アドバイザーから見た介護・医療

第28回介護保険は同じではない

商品により大きく異なる受給要件

公的介護保険を上手にカバー

介護状態になった時に最も頼りになるのは公的な介護保険ですが、それだけでは満足のいく介護を受けられるとは限りません。不足分への備えとしては、ある程度の預貯金を確保しておくこともひとつの方法ですが、保険会社が取り扱っている私的な介護保険に加入しておくことも考えられます。私的な介護保険で備える場合のポイントは、どのような状態になったら給付金を受取れるかということですが、実は介護保険商品によって受給要件が随分と異なるのです。

受給要件の種類

介護保険の保障内容は主に介護一時金と介護年金になり、どちらの保障も保険会社が定める所定の状態になったときに受給の要件を満たします。では、どのような要件なのか主な例を挙げてみました。

  1. ①公的介護保険制度の要介護2以上の認定を受けた時
    介護保険商品によっては受給要件が要介護3以上のような異なる設定をしていることもあります。
  2. 日常生活において寝返りや歩行、入浴、衣服の着脱、食物の摂取、排泄などに介助を要する状態になった時
    介護を要する項目にいくつ該当したら受給要件を満たすのか、またその状態がどの位の期間続いたら要件を満たすのかは介護保険商品によって異なります。

介護保険には①のような公的介護保険に連動するものもあれば、②のような保険会社が定める要介護状態を基にしているものもあります。

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

表1:状態区分別要介護(要支援)認定者数 (単位:万人)
要支援
1
要支援
2
要介護
1
要介護
2
要介護
3
要介護
4
要介護
5
59.7 66.8 81.9 84.6 75.5 62.0 54.6 485.2

資料:厚生労働省介護給付費実態調査月報 平成21年7月審査分

認定区分が違えば受給に大きく影響

表1は2009年7月要介護(要支援)認定者数ですが、要介護2は約85万人(認定者全体の約17%)もいます。その為、介護保険の受給要件が要介護2以上(約277万人)と要介護3以上(約192万人)では、受給できる確率が約3割も違ってきます。満足のいく介護サービスを受けようと思って、公的介護保険の補完に私的な介護保険に加入しても、介護年金等を受給するためのハードルが高くては、安心できないかもしれません。

内容を十分に確認してから加入を

介護保険の目的は加入する事ではありません。介護状態になった時に確実に介護年金等の給付金を受取ること事です。その為には、受給要件が要介護2以上なのか3以上なのか等の保障内容は加入前に十分確認しておくことが大事です。保障期間や支払う保険料等も含めて、どの介護保険が自分に適して安心できるのか判断するようにしましょう。

  • 介護保険の保障内容や受給要件等は保険会社や商品によって異なります。詳しくは保険会社に確認して下さい。

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