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シニアお役立ちコラムシニアお役立ちコラム保険アドバイザーから見た介護・医療

第16回目的にあった保障の確保を!

がんによる死亡は90歳以降は減少

もしもの時のことを考えて多くの人が生命保険に加入していますが、必要とされる保障内容の保険に加入していないと、もし病気等で死んでしまった時や入院・手術をした時に役に立たないかもしれません。必要とされる保障が何かは、もしもの時の経済的負担や、生活の環境等からイメージして考えるわけですが、なかなかイメージしづらいものです。そこで、今回は死因に関する統計データを用いて備えのイメージを考えてみました。

年代によって死因順位は違う

日本人の死因で最も多いのは昭和56年から悪性新生物(がん)であり、平成19年でも約3割の人が悪性新生物で亡くなっていますが、性別や年代によっては、順位や割合が異なっています。
表1は男性の年齢階級ごとの死因を、表2は女性の場合を表したものです。男女とも悪性新生物は80歳代までは最多となっていて、特に女性の60~69歳では50%にもなりますが、90歳代からは代わりに肺炎や心疾患の方が多くなっています。男女共60~69歳の4位に入っている自殺は、男性が20歳代から40歳代まで第1位、女性が10歳代と20歳代で第1位となっています。

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

表1:年齢階級ごとの死因順位と割合(男)
  第1位 第2位 第3位 第4位 第5位
60~69歳 悪性新生物
(46.4%)
心疾患
(13.2%)
脳血管疾患
(8.6%)
自殺
(4.0%)
肺炎
(4.0%)
70~79歳 悪性新生物
(41.5%)
心疾患
(13.1%)
脳血管疾患
(10.1%)
肺炎
(8.2%)
不慮の事故
(3.2%)
80~89歳 悪性新生物
(28.5%)
心疾患
(15.0%)
肺炎
(14.6%)
脳血管疾患
(12.0%)
慢性閉塞性肺疾患
(3.2%)
90~99歳 肺炎
(21.4%)
心疾患
(17.3%)
悪性新生物
(16.2%)
脳血管疾患
(12.1%)
老衰
(6.4%)
100歳~ 肺炎
(22.6%)
老衰
(19.0%)
心疾患
(16.6%)
脳血管疾患
(10.4%)
悪性新生物
(6.9%)

資料:厚生労働省「平成19年人口動態統計の概況」※60~69歳の自殺と肺炎は同数

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

表2:年齢階級ごとの死因順位と割合(女)
  第1位 第2位 第3位 第4位 第5位
60~69歳 悪性新生物
(50.0%)
心疾患
(10.7%)
脳血管疾患
(8.7%)
自殺
(3.6%)
不慮の事故
(3.4%)
70~79歳 悪性新生物
(36.7%)
心疾患
(15.8%)
脳血管疾患
(11.4%)
肺炎
(6.2%)
不慮の事故
(3.4%)
80~89歳 悪性新生物
(21.9%)
心疾患
(20.2%)
脳血管疾患
(14.4%)
肺炎
(11.4%)
老衰
(3.1%)
90~99歳 心疾患
(21.8%)
肺炎
(15.2%)
脳血管疾患
(14.7%)
悪性新生物
(11.3%)
老衰
(10.8%)
100歳~ 老衰
(24.7%)
心疾患
(19.6%)
肺炎
(17.1%)
脳血管疾患
(11.6%)
悪性新生物
(4.9%)

資料:厚生労働省「平成19年人口動態統計の概況」

目的にあった保険選択が大事

悪性新生物への備えとしては「がん保険」があり、これから60歳代を迎える人には重要ですが、必要度は60歳代と90歳代とでは大きく異なると言えます。悪性新生物や心疾患、脳血管疾患に幅広く対応できる保障としては、ほとんどの疾病をカバーする「医療保険」や、成人病や生活習慣病を手厚く保障する特約が適しています。これらは入院や手術費用への備えですが、死亡への備えとしても、死亡保障の付いた「がん保険」や「医療保険」、そして終身や定期等の死亡保険で対応できます。自殺についても一定期間を経ていれば保障の対象になります。

介護への備えとしては、「介護保険」が最も適していますが、入院や手術を伴う場合は「医療保険」等も有用であり、状態によっては死亡保険の高度障害に該当し保険金が受取れることもあります。不景気なご時世、的外れな保険に加入して無駄な保険料を払う事のないよう、そして少しでも不安を取り除けるよう、目的にあった保障を確保しておきましょう。

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