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シニアお役立ちコラムシニアお役立ちコラム保険アドバイザーから見た介護・医療

第17回介護への備えは貯蓄で大丈夫か

貯蓄のみに依存するのは危険

誰でも将来介護が必要になった時の経済的負担は心配になります。介護に備える手段としては、まずは公的な介護保険制度があり、足りない部分については民間の介護保険に加入したり、貯蓄をしたりして備えることになります。ところが、介護の為に計画的に貯蓄をすることは思いのほか難しいものです。
各世代の貯蓄と借入状況について調べてみました。

介護が必要になった時の費用は、状況にもよりますが500万円~1,000万円程度は必要と言われています。

各世代の貯蓄額の分布を表した表1をみると、どの世代も貯蓄額にバラツキがありますが、貯蓄なしの世帯が約1割いることもわかります。50歳代からは平均貯蓄額が1,000万円を超えていますが、老後は限られた収入だけで生活していかなければなりません。
介護が必要になっても安心できるほどの貯蓄をすることは、現実的にはかなり大変と言えます。

貯蓄があれば借入もあります。表2をみると借入金額についても世帯によってかなりバラツキのあることがわかります。借入なしの割合が60歳代では7割を超え、借入額は大きく減っています。

平均貯蓄額から平均借入額を引くと、40歳代で15万円、50歳代で784万円、60歳代で1,280万円、70歳以上で1,175万円になります。介護のみを目的とした貯蓄なら十分と言えそうですが、老後生活における年金や医療のことを考えると、貯蓄だけに頼るのは危険です。介護が必要になった時には十分な介護サービスを受けられるようにしておく為にも、民間の介護保険に加入する等の対策を講じておく必要があると言えます。

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

表1:年齢階級別にみた貯蓄額の構成割合(単位:%)
  40歳代 50歳代 60歳代 70歳以上
貯蓄なし 8.3% 9.4% 9.6% 11.4%
~100万円 8.2% 7.1% 7.7% 9.2%
100万円~ 13.2% 10.8% 10.4% 12.4%
300万円~ 12.1% 8.6% 8.4% 9.0%
500万円~ 21.3% 18.0% 15.4% 14.8%
1,000万円~ 15.5% 16.8% 16.2% 14.1%
2,000万円~ 5.8% 8.2% 8.7% 7.0%
3,000万円~ 4.8% 10.7% 14.1% 10.9%
平均貯蓄額
(1世帯あたり)
887万円 1,327万円 1,539万円 1,296万円

資料:厚生労働省「平成19年国民生活基礎調査の概況」を基に作成(不詳は除外)

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

表2:年齢階級別にみた借入金額の構成割合(単位:%)
  40歳代 50歳代 60歳代 70歳以上
借入なし 41.9% 51.9% 72.1% 80.3%
~100万円 2.3% 3.0% 2.5% 1.5%
100万円~ 4.7% 8.2% 4.8% 2.8%
300万円~ 3.2% 5.2% 2.7% 1.5%
500万円~ 7.9% 7.7% 4.0% 1.9%
1,000万円~ 14.7% 9.7% 4.1% 1.6%
2,000万円~ 11.4% 5.2% 2.0% 0.6%
3,000万円~ 7.4% 3.5% 1.6% 0.8%
平均借入額
(1世帯あたり)
872万円 543万円 259万円 121万円

資料:厚生労働省「平成19年国民生活基礎調査の概況」を基に作成(不詳は除外)

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